史料 日産関係会社資本番附 1941年


『日産懇話会々報』第116号より

この見立て番付は、鮎川義介率いる日産コンツェルン内の資本金50万円以上の企業を規模によってならべたものである。かつて日本鉱業と日立製作所が日産コンツェルン内でどのような位置にいるのかを調べていたときに目にとまった史料である。参考までにどうぞ。

史料について

日産関係会社吉例・資本番附

行 司  株式会社 日産 2500万円
年 寄  満洲投資證券 4億円
勧進元  満業 6億7500万円 *満洲重工業開発会社
昭和16年12月末現在
(摘要)(1)数字は公称資本金 (2)資本金50万円以上 (3)△印は満業関係会社
  東   西
日本鉱業3億6022.5万円  横綱 日立製作所3億5800万円
△満洲炭礦3億円  大関 △昭和製鋼所2億円
 張出大関 △本渓湖煤鐡2億円
△満洲鉱山1億5000万円  関脇 △東邊道開発1億4000万円
日産化学工業1億2400 〃  小結 △満洲自動車製造1億円
△満洲飛行機製造1億円  前頭 △密山炭礦1億円
△満洲軽金属製造8000万円  同 日本水産 9300万円
日産自動車6000 〃  〃 日本油脂6700 〃
△扎賚炭礦5000 〃  〃 大阪鐡工所6000 〃
日産汽船4005 〃  〃 △満洲重機5000 〃
日立航空機3000 〃  〃 △同和自動車工業3000 〃
△満洲特殊鐡鉱3000 〃  〃 日立精機3000 〃
△満洲鉛鉱3000 〃  〃 △舒蘭炭礦 3000 〃
△琿春炭礦3000 〃  〃 日産農林工業2000 〃
日産液體燃料2000 〃  〃 日産火災海上保険1000 〃
朝鮮油脂2000 〃  〃 日立電力1000 〃
日立兵器1500 〃  〃 △協和鐡山1000 〃
日南鐡鉱1000 〃  〃 △満洲マグネシウム1000 〃
日昭電線伸銅1000 〃  〃 共立企業850 〃
臺湾化学工業1000 〃  〃 △営城子炭礦800 〃
満洲日立1000 〃  〃 共立水産工業600 〃
△安東セメント800 〃  〃 合同漁業550 〃
△撫順セメント750 〃  〃 日産自動車販賣500 〃
東京機器工業500 〃  〃 日東硫曹500 〃
△満洲機械製造500 〃  〃 朝鮮日産化学500 〃
大和水産500 〃  〃 満洲油脂500 〃
△満炭坑木500 〃  〃 △精炭工業500 〃
△満洲ボーリング500 〃  〃 宇部礦業450 〃
△阜新製作所 400 〃  〃 東京湾汽船400 〃
△満炭鉱機350 〃  〃 △錦西鐡道300 〃
大阪アルカリ肥料300 〃  〃 △灤平鐡道300 〃
日本土地證券300 〃  〃 理研真空工業300 〃
ボルネオ水産250 〃  〃 チタン工業250 〃
日産土木200 〃  〃 日本漁網船具200 〃
向島船渠200 〃  〃 拓洋水産200 〃
△杉松崗炭礦200 〃  〃 臺湾肥料200 〃
日南運輸200 〃  〃 東洋曹達200 〃
明治窯業200 〃  〃 北洋捕鯨150 〃
帝国火工品製造150 〃  〃 東部水産110 〃
満洲化工124 〃  〃 龍運汽船100 〃
日産生命保険100 〃  〃 日産水産研究所100 〃
原田造船100 〃  〃 宇部石炭100 〃
日立水道100 〃  〃 開洋燐鉱100 〃
日東漁業100 〃  〃 日満漁業100 〃
△満山製作所100 〃  〃 日之出漁業100 〃
日本燐寸製造100 〃  〃 網走冷蔵88.5 〃
朝日燐寸100 〃  〃 熱河鉱業60 〃
常北電気鐡道80 〃  〃 日立土地50 〃
日本活性白土70 〃  〃 中越電気工業50 〃
日立工事50 〃  〃 日本炭酸工業50 〃
上磯漁糧50 〃  〃 釜山製氷50 〃
日本製氷50 〃  〃 高雄製氷50 〃
朝鮮蛍石50 〃  〃 南洋水産50 〃
朝鮮マツチ50 〃  〃 大連マツチ50 〃

いつごろだったろうか、日立市は町の「誇り」探しをしていた時期があった。いや今でも続いているようだ。いわゆる自治体による自分探しである。見立て番付が示しているのは、日産コンツェルンを生みだした両横綱日本鉱業と日立製作所が日立市を発祥の地としていることである。つまり日立市にとっての「自分」とは日本鉱業と日立製作所なのである。企業城下町80年の歴史があって、連綿として続いている。それを認識することから何ごともはじまるのだろう。