史料 入四間と高原地区のカドミ問題

『日立製錬所ニュース』1974年4月1日号

     カドミ問題が円満解決 入四間、高原両地区と覚書交換

 当所は、当市の入四間公害対策委員会、多賀郡十王町の高原地区カドミウム汚染対策協議会と47年、48年の両年度に基準以上のカドミウムを含む米が両地区に産出された問題について協議を行ってまいりましたが、この3月18日、両地区と覚書を取り交し見舞金と実費補償を支払いました。

 入四間地区の調印は、同日午前9時30分から、日立市役所市長応接室において、入四間公害対策委員会の関勝馬委員長などの地域代表と当所三根所長、牛山総務担当部長が出席し、万田市長の立会いのもとに行われました。

 また、高原地区の調印は、同日午前11時から、十王町役場で高原地区カドミウム汚染対策協議会の須田繁会長と当所三根所長、牛山総務担当部長が出席し根本町長の立会いのもとに行われました。

 当所が両地区に支払った金額は、見舞金と実費補償を合わせて千三百六十八万四千円です。当所は、47年、48年の両年度に、カドミウムを基準以上含有する産米が検出された間題について、慎重に検討を行い、まだ県などで原因の検討が続けられている段階ではありましたが、明確に因果関係は把握できないとしても、六十年以上にわたる当所の操業が、この間題の発生に寄与するところが大きいことを考慮し、両地区と協議に入っていたものです。

 今回47年、48年の産米については、円満に解決いたしましたが49年以降の産米については、県、市、町当局や地域住民と協力して汚染防止のための方策を誠意をもって確立していくことになりました。